1990年末の世間で大ブームとなった藤沢とおる先生の「GTO」をお得に無料で読める方法をご紹介しています。
目次
GTOとは
『GTO』は、1997年から2002年まで週刊少年マガジンに連載の藤沢とおる先生の代表作となる漫画です。
藤沢とおる先生の前作の不良漫画「湘南純愛組!」の主人公、鬼塚英吉(おにづか えいきち)の高校中退後がストーリーになっています。
GTOはアニメ化され、実写ドラマ化され、どれも世間を巻き込む大人気作になりました。
2002年の連載終了後、2009年に『週刊少年マガジン』で『GTO SHONAN 14DAYS』(ジーティーオー・ショウナン・フォーティーンデイズ)として続編の連載が開始。
また2014年から『週刊ヤングマガジン』で、更に続編『GTO パラダイス・ロスト』が2019年現在も連載中です。
あらすじ
前作で高校時代を描いた「湘南純愛組!」にて、鬼塚英吉(おにづか えいきち)と弾間龍二(だんま りゅうじ)の2人は、最強の不良「鬼爆(おにばく)」と呼ばれ、湘南の街に君臨していた。
そして高校を中退後、弾間龍二はバイク屋の雇われ店長として就職していた。
一方の鬼塚は働かずに、超三流大学「優羅志亜(ユーラシア)大学」に替え玉試験で入学した。
毎日パチンコやエスカレーターの下で女子高生のパンチラを見て過ごす日々だったが、ある日一人の女子校生にパンチラを覗いているのをばれてしまう。
その女の子と良い感じになりホテルまで行くが、実はその子には彼氏がおり、彼氏はなんとその高校のハゲでオヤジでチビの教師である事が判明する。
それをきっかけに鬼塚は教師を目指すことを決意する。
『キレる子供』が社会問題化した時代!
GTOが始まった1990年末は、それまでのいわゆる『不良』の時代が終わりに向かった頃でした。
その前は前作の「湘南純愛組!」「ろくでなしBLUES」「今日から俺は!」が流行っていた時代で、中高生は髪をそり上げ、短ラン、長ランの不良が一般的だった時代です。
その後不良は段々少なくなり、代わりに社会問題になったのが「キレる子供」です。
それまではいわゆる分かりやすい「不良」が、かつ上げだ、シンナーだ、喧嘩だと、悪いことをしていた時代でしたが、この時代は不良ではない全くの普通の子がキレてクラスメートを刺したり、人殺しをしたり、バスをハイジャックしたりしていました。
まさにどこにでもいる「普通」の見た目の子です。
そんな時代に、「力」と「仁義」でのし上がってきた鬼塚は、自分の頃とは全く違う子供達を相手にすることになります。
私立の不良なんていない学校のはずなのに、鬼塚の前の担任の先生は、ストレスで自殺を図り、今や過食症で謎の宗教にはまってしまいました。
GTOの面白さは、はちゃめちゃなギャグだ!
そんな社会情勢をリアルに描いた漫画ではありましたが、私はGTOがそんな「社会を切る!」ところがブームになった理由だとは思いません。
GTOが人気が出たのは単純に「面白かった」からです。
GTOでは「いじめ」や「家庭問題」「クラスの中の人間関係」が中心的に描かれますが、「金八先生」のようなシリアスさや悲壮感はありません。
GTOは基本「ギャグ漫画」なのです。
GTOの面白さはなんといっても、主人公の鬼塚英吉のハチャメチャなキャラクターと、めちゃくちゃな行動の面白さです。
学校の先生だって人間だ!
この時代はまだ「モンスターペアレンツ」という言葉も無かった時代ですが、金八先生の時代から「学校の先生」というのは「聖職」と呼ばれ、先生とは神聖な職業で働く聖職者である事が、親や世間から求められていました。もちろん今もそうです。
しかし先生だって人間です。
鬼塚というキャラクターには、それまでの漫画における学校の先生の聖職者のイメージは全くありません。
なにせ、教師になりたいと思ったきっかけは「女子高校生と結婚するため」ですし、「40代に10代の嫁さんを貰う」事を夢見ていたのです。
教員免許を取るときも、替え玉の人間を無理やりバイクに乗せ、パトカーに追い掛けられながら試験会場に向かう非道ぶりです(結局試験には間に合わず)。
後に同僚となる綺麗な女性教師、冬月あずさ(ふゆつき あずさ)には、出会いの時にバスで痴漢をしようとしていました(未遂)。
そして学校の面接時には教頭にジャーマンスープレックスをかましてしまいました。
エッチなビデオだって毎日見るし(女子高生もの)、授業をサボるし、ゲームばっかりやります。
しかし様々な問題を抱えていた東京吉祥学苑では、そんな鬼塚になんとか状況を打開して欲しいと、桜井理事長から直々に非常勤講師として抜擢されるのです。
発散する先の無いストレス社会
学校では様々なトラウマやストレスを抱えている「子供達」と、体面や体裁ばかりを重要視し臭いものに蓋をして見て見ぬ振りをしてしまう「大人達」の溝が深まるばかりでした。
それによって様々な問題が起こります。
しかし鬼塚は、ある時は「子供目線」で、ある時は法律を犯すまでの強引な力技で、次々のその問題を解決していくのです。
そうするうちに、「大人達」に不信感を抱く「子供達」がだんだんと鬼塚に心を開くようになったのです。
今にも続く発散先のないストレス社会の中、鬼塚のハチャメチャっぷりに、当時の子供達は皆、面白さを感じていました。
実写版ドラマ GTO
1998年からなんと実写ドラマ「GTO」がフジテレビ系列で放送されました。
しかも主人公の鬼塚は、当時最も人気があったイケメン俳優、反町隆史さん!
正直当時私は「正気か!?」と思いました。
あのエロでハチャメチャで、ぶっ飛びすぎていることが売りのGTOが、実写で反町さんが主演でそんな事が出来るのか!?と。
しかしそんな心配は杞憂に終わりました。
確かにエロシーンは大幅にカット、まろやかなシーンとなりましたが(流石に)、作品としては大成功。
ドラマ自体が一大ムーブメントとなり、作品の更なる人気向上にも繋がりました。
ちなみに反町さんは、このドラマで冬月あずさ役を演じた松嶋菜々子さんと、実際に恋人同士となり結婚して夫婦となりました。
GTOでジャンプを抜く!
このGTOの大ブームにより、連載していた「週刊少年マガジン」が、発行部数で「週刊少年ジャンプ」を抜くという大事件が起きます。
「ジャンプ」はあのドラゴンボール、スラムダンク、幽遊白書など、王者中の王者として、出版業界に君臨していましたが、GTOの人気で一時発行部数を抜き去ることに成功したのです。
それくらいGTOの面白さと、人気っぷりは凄まじかったのです。
アニメ GTO
1999年6月から2000年9月までフジテレビ系で放送されました。
ドラマ版とは違い、アニメ版は原作をかなり忠実に再現されていて、私はアニメ版も大好きでした。
GTOドラマ第2弾!
反町隆史さん、松嶋菜々子さんで大人気となったGTOドラマですが、なんと2012年に再びドラマ化されます。
主演はEXILEのAKIRAさん。EXILEのメンバーによる地上波の連続ドラマ主演は初でした。なお鬼塚役は当初赤西仁さんだったとの事です。
内容は反町さんの時のリメークですが、時代も厳しくなり喫煙シーンも大幅に見直されて学校内は全面禁煙化されていたりします。
2014年には第2期が放送されました。
今も連載中のGTO!
1990年代に大ブームになったGTOは、今も連載中です。
GTO SHONAN 14DAYS
2009年に続編「GTO SHONAN 14DAYS」が連載開始されます。
ストーリーは、あるテレビ番組に出演た鬼塚が、自分の教師のネタ(神崎麗美を生き埋めにしかけたこと)を話したことが大問題になり、騒ぎが収まるまで実家のある湘南に雲隠れすることになります。
そこで出会った冬月あずさの友人・白鳥あやめから自身が働いている養護施設「ホワイトスワン」の問題解決を依頼され、わけありの子供達と共同生活を送ることになります。
2年間の連載で、実際に経過した日数は14日間でした。
GTO パラダイス・ロスト
そして2014年に、更に続編の「GTO パラダイス・ロスト」が今も連載中です。
「GTO パラダイス・ロスト」は、鬼塚が刑務所に収監されているシーンから物語は始まり、生徒を誘拐し監禁したという彼は収監された理由を語りだします。
その後、吉祥学苑高等部に新設された芸能クラス(通称:「Gクラス」)の副担任となった鬼塚に、様々な問題が降りかかることになるのです。
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